忘年じゃなくて忘念

 ザムド最終話までみました。

 まぁ、ありきたりな感想であれですが、とてもよくナウシカしていて感心しました。(これって褒めことばじゃないのか?いや自分的にはけなしているつもりはない)

 なんとなく不親切かな(説明不足かな)と思うところもいくつかありましたが、それにしたって全く解らない訳でもなし、全編通じて丁寧なつくりで非常に面白くみられました。

 とりあえずヒマができたらもう一回通してみたいです。

ギャッ

 長いこと放置して2ヶ月くらい経ってますね。すいません。いつの間にか夏休みも終わってしまいました。今日から既に後期始まってるみたいです。

 夏休みしたこと

 これからしたいこと

  • デスクトップの新調
  • 論文を仕上げる
  • 同人誌を作りたい

 今年もあと3ヶ月ですので、ピシピシ働きたいです。

サイン会いってきました

 6/27(土)モリエサトシのサイン会に行ってきました。が、きちんと予習をしていかなかったためにとんでもないミスをやらかしてしまいました。

 モリエ作品と高木作品が
大分ゴチャゴチャになってます!

 
 「暗夜光路」(7月号のララデ掲載)は高木の方です。「フィルムガール」(ララの5月号)も高木です。というかそもそも高木がララ系、モリエが花ゆめ系という一応の棲み分けがある訳で、ララ系をメインに読んでる私は基本的にモリエ遭遇率が低いんですよね。

 という具合にきちんと識別してなかった節があって、今非常に反省しています。

 いいわけみたいでイヤですが、この二人絵柄だけじゃなくて話の作り方とかも結構似てる気がするんですよね。この二人を詳細に比較してみるというのはこれからの課題ですが、この流れで(最近イチオシの)姉妹作家特集とか組めたらいいなと思ってます。(藤原姉妹とかぜひやりたい)

 とりあえずこの場を借りて全力で謝っておきたいと思います。

 モリエ先生ごめんなさい!!

 どうやっても間違えないくらい精進して出直します。

サイン会

 5月の末、鈴木ジュリエッタのサイン会(in横浜)行ってきてその感想とかも書いてないんですが、今月はモリエサトシのサイン会があるとかで…。

 ジュリのようにデビューから追いかけてるさっかとかではないのですが、若手の中ではかなり好きで応援している(そしてかなり上手い)部類の人なので行きたい気持は山々なのですが、スケジュール的にかなりしんどい訳です。今のままでも十分きついのに、週末に東京行きを入れるとガンパレード過ぎて笑えてくる。

 忙しい忙しいと云うのも自分の無能をさらすようでイヤなのですが、少なくとも自らのキャパに対してかなりギリギリの状態で綱渡ってて、さらにそれがもうしばらく続きそうだというのは、かなり精神的なダメージがありますね。

メガネとったら美人

 デラコミを読んでいたら、また「メガネとったら美人」パターンが出てきました。LaLaの「未少年プロデュース」の時にずいぶん久しぶりに(もしかしたら実物を見たのは初めてだったのかも)見たのに続いて2回目の目撃例ということになります。

 「少女マンガかよ!」というツッコミが作中で成立することからもわかるとおり、既に少女マンガにおけるステレオタイプのひとつとなっている「メガネとったら美人」なんですが、実際問題いつごろ確立されたものなのかはよく知りません。(この辺はパンをくわえて走る転校生と似たような感じか?)

 最近の作品に見られるのはある種メタフィクショナルな言及ではありますが、「メガネとったら美人」の成立と衰退から回帰に至る歴史的変遷というのも調べてみたいところです。回帰フェーズはかなり最近の出来事なんじゃないかとにらんでますが、なんとも。

 「メガネ〜」に限らず、ネタのパターン化というのは間違いなく存在してますから、そうした諸類型をうまくカテゴライズしてその流行り廃りを追いかけられればいいなと思います。

謝辞、およびお詫びと訂正

 昨日の文学フリマにて少女漫画を語る本をお買い上げいただいた皆様、ありがとうございました。close/cross; confusion is sexsayukさんのお手伝いで私しぐれやも売り子をしていたのですが、目の前で自分も参加している本が売れるというのはいいものですね。

 さて、肝心の中身なんですが。新刊「Girls' Comic At Our Best!」vol.04の私の原稿は誤字脱字が多い!

 これについては本当に弁解の余地ナシです。単純に推敲がきちんと出来てなかっただけです、すいません。とくに「津田雅美コマ割り研究序説」の後半は誤字が非道いです、申し訳ないです。

 結構ボーッとした状態で原稿書いてそのまま出してしまったのだろうか、それすらよく覚えてないのですが…。

 昨日確認した限りでのものですが、訂正と補足情報を挙げておきます。


天素特集 「非恋愛体質でいこう。」について>
 冒頭部分で「天素以外の麻生作品」と云いながら華麗にスルーしていることに愕然としました。これたしか締め切り過ぎてから急いで書いたやつなんですよね…。確か本来の意図としては、『GO!ヒロミGO!』とか『ことのは』とか『オゾン』とかの話も入れるはずだったんです。


<「津田雅美コマ割り研究序説」について>
 「対象性」となっている部分は全部「対称性」です。文脈上オブジェクトはありえないので、シンメトリーの誤記であろうとみなさん好意的に判断してくださるのでしょうが、それにしても表記がブレブレで何が何やらわからん状態になってます。本当に申し訳ありません。
 あと実はところどころ舌足らずな部分もあって、必要な語句が脱落している箇所もあったりするのですが、致命的な混乱をきたすものではないかと思われます。こいつ焦りすぎだろw的な生暖かい目で見ていただければ幸いです。

 付け加えみたいで恐縮ですが、大ゴマについての考察の中での俳句のメタファーについてはその着想の大部分を身辺雑感/脳をとろ火で煮詰める日記みやもさんに依っていますので、この場を借りてお礼申し上げます。(というか文章の最後にスペシャルサンクス!とか入れればよかった…)


<全体を通して>
 私の文章は大層不親切な読みにくい文章であるという印象を受けます。論理的な不整合であるとか、唐突な飛躍であるとか、そういったものは極力排除するように心がけてきたのですが、それ以上にもっと工夫すべき余地がたくさんありそうです。そこらあたりに対して、ご意見ご感想等ございましたら、コメント欄かsigureyaあっとnifty.comまでお寄せ頂けると非常にありがたいです。(私の原稿を読み、かつ興味を持ち、さらにブログまでチェックしてくださる方がどれだけいるのか甚だ疑問ではありますが)よろしくお願いします。

少女漫画を語る本 第4弾

5/10(日曜)の「第8回文学フリマ」に出る、少女漫画を語る本 第4弾(F-29「close/cross」)にわたくし紫呉屋も参加しております。
以下詳細です。


少女漫画を語る本「Girls' Comic At Our Best! vol.04」
★特集:麻生みこと『天然素材でいこう。』
白泉社LaLaDX」誌で1995〜2002年まで連載された、麻生みことの代表作『天然素材でいこう。』を取り上げます。
・座談会「天然素材シアター観客席」
(卯月四郎・高柳紫呉・プイ・まちこ・真悠信彦・sayuk)
・『天素』全話レビュー&PickUp!(sayuk)
・文庫2巻10ページ5コマ目のこと。(sayuk)
天素的京都観光のススメ(高柳紫呉/紫呉屋総本舗)
・わたしはわたしの輪郭に宿る(sayuk)
・理々子ロジック・リリコりりっく(sayuk)
・非恋愛体質でいこう。(高柳紫呉)
・世界は女の子3人で廻っている(sayuk)

★その他
津田雅美コマ割り研究序説(高柳紫呉)
・「家族」という名の惑星――萩尾望都スター・レッド』試論(峰尾俊彦/最果て系×××れたセカイ)
・きのうみた夢、その他の夢 相模なつき『ひとりにしないで』まとめ(sayuk)
・「幸福」をめぐる諸問題/『愛すべき娘たち』に対する意図的な「誤読」の可能性(高柳紫呉)

A5オンデマンド60ページ、表紙フルカラー、300円の予定です。
さらに詳しくはhttp://d.hatena.ne.jp/sayuk/20090430 に。

今回の会場は秋葉原でなく蒲田のようです。(詳しくはhttp://bunfree.net から)


<ちょこっと原稿解説>
 天素原稿は以前に当ブログで書いた内容の大幅加筆修正版です。思いつき+リサーチ。いわゆるひとつのID野球っすよ(笑)←いまだにIDって何の略なのかよく解りませんが

 「天素的京都観光のススメ」:京都在住の人間としては、「オレがやらずにダレがやる!」って感じで(勝手に)強い思い入れを持って書いた原稿です。位置関係地図も作りました。実は座談会の中でもこのネタを熱弁(ホワイトボードに地図を描いて!)したんですが、原稿でやるということでカットされてます(同じ話を何度もされても困るしw)。

 「非恋愛体質でいこう。」:考古学的手法の一例としても読める一本(になっているはず)です。或いは90年代のLaLa系作家のカテゴライズ論を構築するための序論の序論みたいな位置づけです(自分の中では)。恋愛には向かない人々というのは確実に存在する訳だけれども、少女マンガにおいてあえてそういう存在にフォーカスしていくというのはどういうことなのか、という問題意識が根底にあります。(勿論「向いてない」だけで「出来ない」訳ではないのだろうけど、表面的にはうまく繕えたとしても当人にとってはどこか違和感が残り続けるという極めて私的な体験も或いは関係するのかも知れないが…)

 個別原稿も前々から持っていたネタの流用です。

 「津田雅美研究序説」:一昨年の夏くらいに考えてたことのとりあえずの決着という形になります。これもID野球です(笑)。いずみのさんに捧げる1本です。「めくる冒険」の下巻と同じイベントで出るというのが心憎いめぐり合わせです(→単純に嬉しい)。あと、今回の原稿では「ベクトルの合成」に関する議論は入れませんでした。「対称性」を考える時に逆向きのベクトルが相殺されてゼロになることで同時性が担保されて云々みたいなアイデアもあった(勿論これはいずみのさんのベクトル議論を敷衍したもの)ですが、自分の中でいまいち理論化できなかったのでカットしました。コマごとのベクトルを大きさと形で以って定位できれば合成した時のゼロが影響する範囲(「対称性」の磁場)を確定したりできるのかな?とか思ってますが…(「めくる冒険」の下巻が時間の話をするということだったので、それを受けてもう少しクリアになるのではないでしょうか)

 「よしながふみ」:ある意味直球、というsayukさんの評が云い得て妙だと思います。直球だけどかなりクセ球です(笑)。実は書きはじめた時はまさかそんな方向に着地するとは思ってもみなかったのですが、今までのよしなが評に対する私自身の漠然とした違和感が一応形になったのかな、という感じです。


 今回はいつもにましてウダウダ書いてます(トータルで2万字くらい書いたんじゃなかろうか?)が、よろしくお願いします。私以外の原稿は少なくとも確実に面白い(もちろん自分の書いたものも面白いはずだとは思ってますが)ので、皆さんぜひ、少女漫画を語る本「Girls' Comic At Our Best! vol.04」を手にとってみてください。