5年ぶり(!)の新刊によせて

 『おもいでエマノン』は鶴田謙二5年ぶりの新刊だそうです。私も帯を見てびっくりしました。もう5年も経つのか?いや、マジで?う〜む。

 前の単行本は『Forget-me-not』ですよね。『日本ふるさと沈没』が単著ではないとはいえ表紙を描いたもんですっかり騙されました(笑)。しかし、『Forget-me-not』にしても5年も前だったか?と思う訳です。確かに購入時私は鹿児島にいましたから、少なくとも2年半以上前であることは確実です。でも、調べたらやっぱり2003年のことで、5年(正確には4年半)前のようです。

 鶴田謙二なんか待ってると時間の感覚がおかしくなるのか知らん。年に1回単行本が出ていれば上々、半年で出たら随分早いじゃない、という感じで見てしまいます。これは私の追っかけてる作家が基本的に月刊以上のペースで描いているというのとも関係しますが、毎月休まず描いているにもかかわらず一向に本が出る気配のない安永航一郎なんかもいますので、なんと云うか慣れというのは怖いものです。(週間連載の作品からしたら信じられないサイクルですが…)

 で『エマノン』に話を戻しますが、雑誌(『リュウ』)掲載時は8ページずつだったのをくっつけているので、扉絵が余る訳です。勿体無いのできちんと収録はされているのですが、せっかくの安永航一郎との掛け合い漫才が…。

 鶴田謙二側の返事に当たる絵は単行本の最後(p.176)に一応収録されていますが、漫才に関する注釈は一切ないので、雑誌連載を見ていた人間がおもいでを蘇らすトリガーとしての機能しか期待できない訳です。単行本だけ見た人には、ボロ屋ばっかり大きくて肝心のエマノンがどこにいるのか一瞬判らないというただのよく解らない絵にしか見えないじゃないですか!

 どうでしょう、安永の単行本の方で何かやるんでしょうか。と云うかそもそも安永の単行本は出るの?お願い後生だから出して下さい。お願いします。