最近の読書など

 書いておかないと色々忘却の彼方なので、メモ書きみたいなものですが、残しておこうと思います。

 中村明日美子「ばら色の頬のころ」「Jの総て」1巻…「ばら色」の方を先に読んでしまった。オノ・ナツメの推薦文ばっかりに目がいって帯の文章をよく読まなかったのが原因。ま、どっち先に読んでもいいみたいですが。

 小玉ユキ「光の海」…なぜか知らないが、小玉作品を最新作から遡るような格好で順次読んでいる。人魚というと高橋留美子の所為で凶悪なイメージが焼きついているので、いい解毒になるかも。(高橋人魚の場合は人魚が、というよりむしろ人間の方が凶悪であると云った方が適切なのだろうが)

 那州雪絵「どーする!?わんこ」2巻…かつてのチワワブームに便乗して始まった連載と思われるが、今となってはどうでもよいことである。とにかくゆきへせんせいの仕事があればそれでいい。先月鹿児島で「暁に哭く、風に鳴くコラール」を発見したり、ここのところゆきへ運が強い。

 鈴木由布子「丘の上のバンビーナ」…あとがきにもあるとおり確かに名作劇場風のタイトル。中身もコゼ○トなんかよりずっとそれらしいような気がしないでもない。描き下ろしの後日談に登場する犬がバンビーノとなっているのも芸が細かいなぁと感心。他にも仕掛けがあるがネタバレ(というほど大層なものでもないのだが)になるのでこのくらいで。

 藤原薫「昔の話」…タイトルの通り新作ではない。短編集なのでそのうちのひとつの題を本全体のタイトルにしただけなのだが、何となく皮肉っぽく聞こえるのは気のせいか。この調子で「禁断恋愛」とかも新装版で出てくれることを願う。出来れば新作の仕事も。

 井上行広「またまたアクシズのハマーンさん」…まさか2巻が出るとは思わなかった「ハマーンさん」。種の劇場版とか作らんでいいいからこれをアニメ化しないかなぁとか思う(種劇場版の同時上映でもいいんですけど)。アニメ化となると声をどうするかという問題はあるものの、案外榊原良子のままでもいけるんじゃないかとか思ったり思わなかったり(CV榊原だといかなる意味においても大盛り上がりは確実)。ハマーン様バンザァーイ!!(ましまろ風に発音)←ZZでマシュマー登場回の予告においてジュドーが彼のことを指して確かに「ましまろ」と云ってるんですよ!だから他意はありません、断じて。

 小林泰三「天体の回転について」…「海を見る人」以来なので久しぶりに読む小林作品。私は頭が悪いのでコリオリ力がイマイチよく解らない(作中散々説明されるのだが解ったような解らないような)が、物理は解らなくてもロジックが楽しい。最後の最後に思い込みが裏切られる快感もたまらない。ナルホドSFとはこのように書くのかとしみじみ。すこしふしぎでは物足りないという人はとりあえず読んでみるのがよかろうと思う。